生重郎 今月の娯録

夕虹の鉦や太鼓の風物詩 (7月の言葉)

7gatu goroku

 

遠雷、通り雨、蝉しぐれ
夕立後の空に、ふんわりと虹がかかるころ
まだ明るい公園や川沿いに、夕涼みの人たちが集まってくる

川面には薄く街灯が揺れ、鉦や太鼓のリズムが響いてくる
横笛や三味線の音色、【ヤットサー】の声に誘われ足を向けると
阿波踊り本番を前に真剣な眼差しの【天水たち】がリズミカルに踊る

                                                       七月、踊り本番への期待に胸弾む阿波の夕刻

四宮 生重郎
(株)のり万商事相談役・阿波踊り「娯座留連」連長

1928年(昭和3年)徳島市生まれ。
阿波踊りの名手として知られ、県外にもファンは多い。平成元年結成の「娯座留連」連長として現在も活躍中。